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2016.08.17 エンタメ心理学

SMAPとフレーミング効果

お盆中のエンタメニュースといえばSMAP解散の一報。今年年明けから日本中(または世界中?)を騒がせた日本を代表するアイドルグループ解散のニュースは、そのまま過去の話となるのかと思いきや解散という形で決着がつくこととなりました。事務所内の人事やグループ内外を取り巻く人間関係の確執など、さまざまな憶測が飛び交っているSMAPを巡る話題。どうしてもネガティブな部分に焦点があたりがちですが、SMAPニュースに関してポジティブな切り口で捉えたこんな記事を見つけました。

「SMAP解散に見る、優良組織崩壊のきっかけ」(ダイヤモンドオンラインより)
http://diamond.jp/articles/-/98994

組織論的な観点で「SMAP」というアイドルグループの戦略やポジションの確立、チームマネジメントについて「その凄さ」が考察されています。SMAP解散というニュースを
「30年目を迎えられなかったアイドルグループの失敗と崩壊」ととるか
「25年間も業界を走り続けたアイドルグループの成功と解散」ととるか。
同記事では芸能界を牽引しつづけたグループ、そしてそのメンバーでありつづけた彼らの功績を評価しており、その視点から「解散」についてもポジティブに受け止めることができます。

ひとつの事実に対し受け手によって異なる受けとめ方をする。それは捉え方の問題、視点や切り口の問題といいますが、心理学ではその1つのカラクリを「フレーミング効果」といいます。フレーミング効果とは、人が判断を行う時その絶対的評価ではなく自身の基準点と比較の上、絶対評価とは異なる判断を導く可能性があるというもの。この効果によって、同じ選択肢でもその言語表現などにより選択者の受ける心的構成(フレーミング)が変化し意思決定に影響を及ぼす場合があるといいます。
たとえば
「A社のインターンは、10名中1名が参考にならなかったと言った」
「A社のインターンは、10名中9名が参考になったと言った」
という同じ意味のことを言い方を変えて伝えることで受け手の印象は変わってきます。

SMAP解散を否定的に捉えるか、肯定的に捉えるかはファンの方とそれ以外で大きく異なると思いますが、単純に「解散」をどのように表現するかでそのグループのイメージまで変えてしまう可能性があります。SMAP解散というテーマは少し大きい話ですが、フレーミング効果は平たく言えば「言い方ひとつ、表現ひとつ」という話。ですから、ビジネス上でもメンバーに仕事を任せる時、評価を伝える時、お客様に商品をアピールする時など、日常のひとコマでのひと工夫で相手に違った印象を残すことができるかもしれません。

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