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2016.12.09 エンタメ心理学

あなたの知らない占いの効用

誕生日占い、動物占い、エニアグラム、、、いつの時代もどこの国でも存在するある種ロングヒット商品とも言える占いというジャンル。

時代を問わずこれほどまで人に受け入れられてきたのはなぜなのでしょうか。
もちろん中には全く信じないという方もいますが、都合良く解釈するという方や気になってしまうという方が多いのも事実。
人はこの占いというものになぜ関心を持ち、何を期待し、どう影響を受けるのでしょうか。

人は自分は平均以上である、本来の客観的な評価よりも自分をより高くポジティブに評価するといい、心理学ではレイクウォビゴン効果と呼ばれています。
たとえば「自分は〜大学に合格できる」「海外旅行で危険な目に遭う事はない」「自分はこのチームで一番になれる」など良く言えばポジティブ思考、悪く言えば自信過剰といったところでしょうか。
占いの話に戻ると、人は深層心理としてそうでありたいと願う自分がいてそれを満たすツールとして占いを活用しているとも考えられます。

人は本来首尾一貫した自分でありたいという欲求があり、自分がどうあるべきか、何を選択するのか、どんな人生を歩むのかを考えた時、一貫性のある行動をとりたくなるといいます。

またそれと同時に本来ありたい自分と一貫性を保つためにそうではない行動をとってしまう自分との不一致はジレンマを生み、不安や罪悪感を引き起こすことになるといわれています。人が占いが気にしてしまうのは、レイクウォビゴン効果をもってポジティブによくありたいと思う自分を証明すべく自身に都合よく受け止めるためなのかもしれません。

また占いを第三者的にとらえ、今日の自分や未来の自分が自身の思い描く姿と合致しているか、またはそうありたいと思う姿だけ切り取ってその不一致が生じないように気持ちをコントロールしているのかもしれません。

組織に置き換えればこの心理は、すでに皆さんの組織づくりやメンバー育成の中でも無意識に活用されているかもしれません。
たとえばどんな企業でも行っている評価。そもそもなぜ評価を行うのかといえば、それは昇給・昇格の査定をするため、正確な人員配置のため、目標設定をして育成するため、ビジョンの浸透のため、など理由はいくつもあるでしょう。

それらに加えてその会社に参加するメンバーとして、心理的なストレスを予防・解消するという側面も考えられます。
360度評価などはそのいい例なのではないでしょうか。また評価以外でもその活用機会はありそうです。

たとえば、周囲と個人との自己開示の機会や意見交換の機会において、自分が思う自己像と他人から見えている自分の姿をすり合わせるまたは自分はこうありたいのだと表明することで、周囲と不一致があった場合にはそのストレス軽減を行い、組織にとっても個人にとってもその不一致から発生するミスコミュニケーションや仲間内での誤解、不協和などを未然に防ぐということも可能かもしれません。

占いの隠れた効果を皆さんの会社でも活用されてみてはいかがでしょうか。

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