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2019.03.04 成長企業の社長が語る組織のDNA
成長企業の社長が語る 組織のDNA Vol.2(前編)

成長企業の社長が語る 組織のDNA Vol.2(前編)

<組織づくりにおいて何よりも大切にしているのは「逆ピラミッド」の考え方>

JAM:i-plugさんは、性善説で組織を運営されているとお伺いしました。組織づくりにおいて、一番大切にしていることはありますか?
 
中野氏社内でよく言っているのは、「大事にする順番はもう決まっています」という話ですね。何のためにi-plugという組織があるのかというと、お客さんに価値を提供するためだけに存在しているんです。だから、一番大事なのはお客さんです。新卒のダイレクトリクルーティングを行う当社でいうと、お客さん は、企業・学生・大学です。

その次に大事なのは、働いている仲間。最後が運営している経営陣。あえて順位をつけるとしたら、1位がお客さん、1.1位が働いている仲間、経営陣は10位以下くらいです。お客さんと働いている仲間は同じくらい大事ですが、その優先順位が入れ替わることはないと伝えています。

極端に言うと、社長を見て仕事をするような組織になったら解散します。存在意義がないですよね、そのような組織は。お客さんのために仕事をしているんで、仲間を集めるのもお客さんへの価値を高めるため、改善させるため、と明確です。経営者の優先順位が高くなったら崩壊の兆しだと思っています。
 
JAMピラミッド型の組織ではなくて、逆ピラミッドで組織を考えていらっしゃるのですね。ぜひ深掘りしてお聞きしたいのですが、そのほかに大切にしていることやこだわりがあれば教えていただけますか?
 

中野氏:実は、そんなに大きなこだわりはありません。もともと人間はどうとでも変化できるものだと思っています。変化できたから生き残ったのが人間という生物。ですから、変化できるはずです。

ただ、会社はお客さんのために存在しています。それはミッション・ビジョンに表現されています。ですので、自社の採用基準はそこに共感してもらえている人、というのがまず第一。採用で大切にしているポイントは「職種に適したパーソナリティを持っているか」と「変化を楽しめる人か」です。

パーソナリティは、適性検査で可視化させます。職種ごとに求められるパーソナリティは違います。お客さんに価値を提供するためにも、そのポジションに合ったパーソナリティは兼ね備えていてほしいと考えています。

適性検査で可視化されるパーソナリティは194項目あります。そのなかで、「活躍する人材」に共通する項目は10項目ほど。約5%の要素しかありません。つまり、その人の性格を構成するパーソナリティの要素の5%ぐらいが職種に求められるパーソナリティと合致していれば、他のパーソナリティの項目は一致してなくていいんです。だから、うちの社員の性格はバラバラです。
 
JAM:ミッション、ビジョンの構築や浸透はJAMでも行っていますが、まさに「この会社はどこに向かうのか?」という長期的な方向性や使命を、表面上の「言葉」ではなく、込められている意味や具体的な絵を共有したレベルで共感していることは大切だと感じます。

そして「変化を楽しめる人」というのは、具体的にどんなお考えがあっての採用要件なのでしょうか?
 
中野氏:事業は変化するもの。変化を楽しんで仲間に発信していけることが大切だと思っています。ある地点から別の地点に行くことは「変化」といえますよね。「変化」にも種類があり、お客さんが求めている方向に向かう変化を「成長」と呼ぶと思います。お客さんから求められているものは会社によって違います。Aという方向は他の会社だったら成長といえるけど、i-plugだったらBの方向が成長であり、むしろAの方向は退化ということもある。

これが変化と成長の関係だと思っています。まずは変化できる人じゃないと、ミッション・ビジョンの実現に向けた成長もできないんですよね。早く成長できる人は、変化自体を楽しめる人。一方、変化を嫌がる人は変わる速度も早くありません。成長もゆっくりになるということだと考えています。ミッション・ビジョンに共感していれば、自ずと成長の方向に変化するだろう、と思っています。
 
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<参考>
ミッション
「つながりで世界をワクワクさせる」

ビジョン
新卒市場にイノベーションを実現しミスマッチを解消する。学歴ではない新たな成功のロールモデルを示す。

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JAM「変化を楽しめる人」というのは、言いかえるとどんな力のある人のことだとお考えですか?
 
中野氏自己認知力のある人ですね。変化したいという気持ちは外的要因に影響されると思っています。外的要因で変わるためには、外的要因をちゃんと察知する必要があります。これは変化のスピードに大きく影響します。他人から見た自分の姿と、自分が認識している「他人から見た自分の姿」が近いと、外的要因の変化を察知して変化しようと感じやすいので、自己認知力が高い方がいいと思っています。
 
JAM:自己認知力が高いかどうかは、なかなか見極めが難しいと思います。どのように判断されているんですか?
 
中野氏ある程度高い人は堂々としています。それは虚栄ではありません。あと自己認知力が高い人って、言っていることと態度が一緒ですね。
自分のことが分かっていない人ほど、入社してから「あなた、こういうところ気をつけた方がいいよ」と伝えても、「気をつけてるんだけどな…」という会話になります。こういった思考は変化の妨げになりすいですね。

後編に続く

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