2016.01.31 ツカエル組織論

組織変革と変わるもの、変わらないもの

近年話題となった組織人事に関するニュースを振り返ると、人事制度や組織的な仕組みの見直しといった動きが目立ちます。代表例としては、GE(各社がこれまで参考としてきた有名な評価制度「9ブロック」の廃止を検討)や資生堂(育児で時短勤務をする美容部員に夕方以降や土日シフトも入ってもらう「働き方改革」)、サイバーエージェント(ベンチャー企業の牽引役として同社の新規事業を生み出す仕掛けであった「ジギョつく」を廃止)など。組織が異動や組成によって形を変え、それに伴い制度や仕組みを定期的に見直すのは理想ですが、そうあるべきだと分かってはいても、そう簡単にいかないのがこの変革サイクルではないでしょうか。先の名だたる企業の組織的な変革において、このサイクルを適切に循環させるエッセンスがあるとしたら、それは何なのでしょう。

 

GEの例をみてみると、その制度を廃止検討する理由は「評価自体」をやめる為だといいます。年に1回の評価では変化スピードの早い今の社会についていけない、たてた目標もすぐ陳腐化し新たに目指すべき目標ができることも多い。そのためメンバー各自が自分でオーナーシップを持ち、より良い自分を目指していこう!ということで、「目盛り(評価)」という考え方をやめようというのです。この考え方は「次代を生み出すリーダーをつくっていきたい」というGEの理念に帰結します。GEには「常に変化し続ける」ことを目指しながらも、変わらない3つの軸があり、その内のひとつが「全社員の育成にフォーカスする」ことなのだそうです。GEの近年の組織変革では「全社員の育成」という指針はそのままに、社会の変化に合わせて現在の最適解を求めた結果、評価制度の変更を図ることになったということが見てとれます。

 

「変化なくして~できない」とは昨今よく耳にしますが、GEの例をみても、ただ変化すれば良いという訳ではなさそうです。「変化は是」と唱える際、よく引合いに出されるのがダーウィンの進化論。ダーウィンはこの理論の中で、自然淘汰や生存闘争による種の保存のメカニズムによって、生物は常に環境に適応するよう変化し、その変化によってさまざまな種が生まれてきたと主張しているわけですが、この変化の裏には種の保存という生物的に絶対的使命があるといえます。逆に、この使命なくして変化は生まれないともいえるでしょう。企業の組織変革も同様に、不変の使命があってこそ、求められる変化が引き起こされるのではないでしょうか。組織変革の適切な循環は、この不変的なものがあるからこそ成立するのかもしれません。

 

組織において、仕組みや制度が変化するものだとすれば、変化しないものは何か。それは揺るがない自組織のあるべき姿と、それを見失わずに追い求め続けるスタンスではないでしょうか。これを実現するためには、メンバーが組織のあるべき姿に対して確信と共通理解があること、そのあるべき姿が社会や時代にフィットしていることが必要となります。一方でこの変わらないもの(目指す姿やスタンス)がなければ、変化は意味をなさず、だたの迷走となってしまうかもしれません。

皆さんの組織において、変わらないもの・変わるものは明確になっていますか。

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