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2016.03.02 エンタメ心理学

オリラジとアナロジー

お笑いコンビ、オリエンタルラジオことオリラジが最近、また人気です。先日はお笑いコンビでありながら音楽番組Mステに出演するということで話題になりました。その注目の新ネタが「パーフェクトヒューマン」。既にご覧になられた方も多いと思いますが、ネタなのか、ダンスなのか、曲なのか、、表現に悩むそのネタはお笑いとして革命的ということで人々の笑いを誘っているようです。2005年の「武勇伝」でのブレイクから、低迷期を彷徨い、個々人でのキャラクターを確立させ話題提供しながら、いま再ブレイクを果たしているオリラジ。今回の新ネタには「一発屋」で終わらないために、激戦のお笑い業界でそのポジションを模索してきた彼らの試行錯誤と「ブレイク」への執念を感じます。彼らはどのように流行りを生み出しているのでしょうか。

 

「何か斬新なアイデアはないか?」とアイデアを考えるとき、ビジネスで用いられているアナロジー思考。アナロジーは認知科学や認知心理学の研究対象としても頻繁に取り上げられてきました。アナロジー思考とは日本語でいえば「類推」ですが、既存のものから借りてきてただ真似るのではなく、それを組み合わせたり、できるだけその対象から遠い世界の事象から類似性を探し出し、アイディアの着眼点や発想を得るというものです。

 

オリラジの場合、プロダンサーである中田の実弟と組みRADIO FISHとして今回の新ネタを披露しているわけですが、流行りの某ダンスグループのようなキレのあるダンスで魅せるため弟を上手く起用し、藤森らしいチャラいラップに、いつも通り最後は中田がもっていくというパターン。自分たちの十八番ネタに音楽やダンスという「お笑い」とは異なるジャンルを融合させ、更に自分たちの強みやキャラを掛け算して、絶妙なバランスで構成されたネタに仕上っています。このネタが出来るまでのプロセスはわかりませんが、上手くアナロジーを活用しているのではないでしょうか。

 

この新ネタによって、これまでの「お笑い」とも「リズムネタ」とも一線を画し「お笑い業界」の枠からはみ出すことで、その特異性が新しさとなり再ブレイクを果たしたオリラジ。進化系お笑いコンビとして新たな境地を開拓する彼らから学べることがありそうです。

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