2018.11.10 セミナーレポート

【アレすご Vol.10】性善説で社員のパフォーマンスを最大化する 過渡期の組織論(後編)

株式会社JAM主催のトークLIVE「アレすご!」。

第10回は、新しい組織のあり方を考え実践している、株式会社アトラエ、株式会社CRAZYの2社を招き、組織づくりノウハウの裏側についてご紹介します。

後編は、CRAZY森山さんに取り組みを聞きました。


CRAZYがつくりたい組織文化
「社員が健康で幸せに働けることが経営の第一優先順位」


▼CRAZYの組織文化づくり①Visionへのアラインメント」

水谷:では、CRAZY森山さんの組織づくりの話にいきましょう。

森山そろそろこれから社員数100名を超えるのですが、役員会議があったときに、「うちのビジョン分かりにくくない?」と言われたんです。でも、ビジョンって創業者がつくったすごく大事なことじゃないですか。

僕としては本当にこの会社を100万人規模にしたいと思っていて、地球全体を経営していこうということを考えています。

ビジョンって何のためにあるのかという話をしたときに、ビジョンは1つのツールでしょうと。それぞれ社員が語ったり、ビジョンにアラインすることで発揮する力があるよねと。それができているかというと全然できていないよね、というダメ出しをいただきまして。

確かにそうかもしれないと思いました。1日くらいかけて自分を納得させて「分かった、じゃあロケットペンダントにしまうよ」という話をして、ロケットペンダントにしまう会というのをやったんですよ。


水谷:
本当にしまったの!?


森山
ただロケットペンダントというのは古いんで(笑)、一応ペンに書いて持っておくことにしました。

で、ビジョンを変えました。このビジョンを変えるプロセスも独特な方法でつくりました。結局ビジョンって社員の熱量の総和なんですよね。

社員が熱量を持っていない限り、ビジョンって意味がないと思っているんです。

ビジョンをすり合わせるプロセスでよくある皆でワークショップをするというのはやめて、僕に対し一人ひとりの社員に、「会社の」ではなくて「自分の」ビジョンをプレゼンしてもらう「Co-visionning session」というのをやったんですよ。

僕はこの会社の仲介役なんで、約80人のビジョンを僕に語ってもらって、それを統合して、会社のビジョンをつくりました。

水谷:Co-visionning sessionの結果、このビジョンが生まれたんですね。


森山
そうです。結局皆のビジョンのテーマは何かっていうと、人間とか愛情だったり、自分の人生を承認することだったり、”人の人生”に興味があるんです。CRAZYは結婚式の会社でもありますし、それを最大化するとどうなるかということで、「世界で最も人生を祝う企業」と決めました。


水谷:
80人の社員と森山さんが、1対1でプレゼンしたの?


森山
1対10人くらいでホテルで朝食をとりながらとか、屋形船でも話しましたね。


水谷:
1対10だとして、それは1枠何分くらい?


森山
たとえば、2時間の屋形船の中で10人にプレゼンしてもらいました。

空間的には説明しづらいですけど、なんていうんですかね、皆がそれぞれの話に親身に耳を傾け、良かったね、本当によく話せたね、という感動的な空間なんですよ。

「聴く」っていうことが、今の世の中って本当にできていないと思うんです。心の底から聞く、アテンションする、その5分~10分ってすごいパワーがいるんですよ。超疲れるんですけど、メモしまくるんです。

社員全員分のメモを並べながら言葉を抽出したりして、皆はどういう言葉になるといいかな、ということを考えるわけです。

このプロセスの面白いところが、僕が作ったビジョンじゃないということですね。

だから、このビジョンに対して僕がアライメントする時間をすごく取りました。アラインメントとは、自分の中に深く落とし込み、合意することです。

水谷:これをやっているときは、社員は当然この完成形は見えていないから、ひとりひとりが自由に本人たちのやりたいこと、願望を話したんですよね?極端に言ったら「私はロックスターになりたい」という人もいるわけでしょう?


森山
います、それでいいんです。


水谷:
そこもうちょっと語ってください、普通はそれでよくないですから(笑)


森山
大事なことは熱量がまずあるということなんです。会社に熱量があってもダメで、まず個人の熱量を前提にするんですね。重要なのは、この熱量をビジョンに自分で乗せていくということです。


水谷:
メンバーそれぞれが乗せていくと。


森山
そうです。でもこの前提となっている熱量って、なかなか企業は扱わないんですよ。

ビジョンの形はそれぞれ違うけど、ただ掲げればいいというわけではないのです。何よりも個人の熱量が大切です。どんなビジョンでもいい、在り方でもいいし、ビジョンという言葉は曖昧なので、夢でもいいです。


水谷:
80人くらいだからこそできたし、社員はビジョンができたときに、「自分の言ったことも含まれているな」という感覚になるわけですよね。


森山
そうですね。人数が多くて1,000人いたらやり方を変えなきゃいけない。ただ、いろいろ考えられそうですね。


▼CRAZYの組織文化づくり②「本質的で、美しく、ユニークな制度・カルチャーづくり」

水谷:あとは80人とはいえ、自分の夢を語れる人たちを採用して集めているという事実はありますよね。この「LIFE PRESENTATION」にも繋がってきますか?


森山
そうですね。社員が入社したら必ず全社員がライフプレゼン(LIFE PRESENTATION)をします。これ結構ユニークな制度で、何かというとTEDをするんです。入社をすると毎回全員で1時間取るんですよ。


水谷:
1人で?


森山
1人です。入社したらその人のために1時間取って、全社員が聴きます。さっきのインタビューと同じなんですけど、自分の人生をプレゼンするんですね。それを15分くらいやって、皆からフィードバックをもらう。なので実は全員の人生の背景を知っています。


水谷:
ちょっと抵抗あるみたいな人はいないですか?


森山
「世界で最も人生を祝う企業」というビジョンを掲げているのに、自分の人生を語れないっておかしいでしょ?と思ってます。

プレゼン前には、バディという人がついてサポートするんですよ。ちなみにバディは人事担当者などではなく、仕事で関わるチームメンバーだったりします。そこでプレゼンのトレーニングを2週間徹底的にやります。

昔はそれを入社する前にやっていたんですよ。でもちょっと「出落ち」するんですよね。入社する前に気持ちがめっちゃ上がるんですけど、そこから仕事に慣れていくのに大変で気持ちが徐々に下がってしまう。

なので、最近は入社して3ヶ月以内にやるようにしています。これくらいがすごく良いタイミングです。


水谷:
ある程度仕事が分かってきた段階でやると?


森山
はい。そこでビジョンにまつわることも出るし、すごくいいですね。


▼CRAZYの組織文化づくり③Core Valueを日常で体現する」

水谷:あとは「Core Valueを日常で体現する」というのは、どういうことをやっているんですか?


森山
健康にはこだわっています。31歳以上全員人間ドック必須で会社負担ですし、41歳以上は精密ドックまで全部会社負担で、健康で生きるための仕組みを作っています。あと一番語れるのは、ランチですね。

創業したときからずっと食事にはこだわっています。創業当時の僕の最初の仕事は、食事づくりでした(笑)


水谷:
今も食事は、50~60人の社員が毎日同じ時間に集まって、一緒に食べてるんですよね。


森山
食べてます。


水谷:
作る人が専属でいるんですか?


森山
専属です。


水谷:
いわゆる化学調味料とかあまり使わずにしてるということですよね。全く使わずに?


森山
化学調味料は全く使わないですね。

やっぱり今回も日本初の「睡眠報酬」という制度をやってみて思うんですけど、まず会社として本気でやることが大切なんですよね。結局本気じゃないものって成り立たないと思うんです。

もしくは社員がめちゃくちゃやりたいと思っていることが大切ですね。例えば託児の制度って、社員が自分で作ったんです。金額でいうと年間で1,000万くらい、ランチの制度は年間に数千万かかるんですよ。

これって社員で本気でじゃなくて、やらされてるようだったら、それだけの金額をかけてるのに意味がないですよね?

なので考え方を皆でちゃんと共有して、本当にそれはやるべきだとならない限り、やっちゃいけないと思っています。

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