株式会社ベルシステム24
「人事制度理解の深さと、カスタマイズ力の高さ」
最初にJAMさんにご相談したのは2015年の10月でした。その少し前に刷新していた新人事制度の運用強化に向けて、「評価者研修をやりたいので提案して欲しい」とご連絡しました。
事業環境もお客様やマーケットに期待される役割が大きく変化していく中で、今後の事業と組織の方向性や戦略に沿って人事制度を新たに導入したものの、なかなか本来の趣旨・目的どおりに運用・活用できておらず苦戦していたタイミングでした。
やるからには最大限に現状の課題を解決できるプログラムを実施したいと思っていたので、「人事制度に関する理解の深さ」と「カスタマイズ力の高さ」を基準に、目的に沿ったプログラムをご提案してもらえそうな会社さんにお声がけしました。その中で圧倒的に高いレベルで2つの基準を満たしてきたのが、JAMさんでした。
いわゆる一般的な「目標設定」「面談スキル」「評価」のプログラムは世の中に沢山あることは分かっていました。そのような既存のプログラムの組み合わせや流れの変更というレベルではなく、自社の人事制度の内容に即したプログラムを創りたい、制度の具体的な内容まで踏み込みたいという我々のオーダーに、とはいってもどこまで本当に付き合ってもらえるかは我々としても挑戦ではありました。でも、JAMさんにはとことんつきあっていただきました。
「やりたいと思っていたことを実現できたね。JAMさんと一緒にやれてよかったね」と、事あるごとに内部でも話しています。
「想定を超える、充実したプログラム設計」
プロジェクトは、現場のマネジャーへのインタビューからスタートしました。その結果を踏まえて、毎回のプロジェクトMTGに(提案時に描いていたプログラム案の)内容の見直しやより具体的な設計案を持ち込んでいただき、議論を重ねながら仕上げていくプロセスでした。ここでも“良い意味で”当初の想定を超えてもらえました。
例えば、時には、JAMさんが「必要です」という内容に対して、弊社側は「不要でしょ?」と、意見がぶつかる場面もありました。でも、蓋を明けてみると私が「不要では?」と思っていた内容が受講者にものすごい刺さり方をしていました。インタビューを通じた目利きの強さだと思います。
また、研修の域を超えてどこまで踏み込んでいくのか — どこまでリアルな題材を使用して、実際の制度運用の場面に近づけていくのか — についても繰り返し議論を重ねました。JAMさんのご提案を受けて、我々も最終的には「現場に受け取ってもらうためには、思い切って踏み込もう」と覚悟を決めました。その結果仕上がったのが、今回のとことん踏み込んだプログラムです。例えば、参加者の上司に陪席依頼をして目標設定会議を研修の中で実施したり、実際の評価結果を扱いながらの評価会議を入れ込んだり。
また、研修実施のタイミングを実際の目標設定や評価のタイミングと合わせるなど、細かく制度運用とリンクした形で研修実施に持ち込みました。事前課題の仕込みを含め色々と手間はかかりましたが、ぐっと効果を高めることができたと実感しています。
議論を重ねながらプログラムが仕上がっていく中で嬉しかったのがこのプロジェクトが「研修の企画開発」ではなく「人事制度運用の型づくり」のプロジェクトとして進めることができたことです。研修の場面でも、「これが、ベルシステム24の制度運用の型です」と、明快にメッセージしていくことができるような内容が仕上がっていきました。
弊社の社員の特徴として、真面目で決めたことをきちんとやる力が非常に強いので、これまでの研修の場面などでは「教えてもらう」スタンスを取ることが多いと感じていました。しかしながら今回は “仕事そのもの”に近いテーマにしたことで「自分はこう思う」という場面も多く見られ、皆さんが意志を持ってメンバーや組織に向き合う機会になりました。
「研修講師の立場を超えていく」
全部門・全階層に対して、水谷さんが一人で全ての講師を担ってくださったのは本当に良かったです。実施においても一貫して本当に深いレベルまで関わってもらえましたから。受講者アンケートのGoodコメントには「うちの会社のことを本当によく理解してくれていて、、、」「うちの人事制度を良く理解してくれている講師で、、、」が並びました。
常に、新人事制度の趣旨・目的、更には新人事制度を導入した背景にまで立ち返り、「だから、制度の運用はどうあるべきなのか?」に、ブレることなく向き合い続け、全力で参加者に伝えつづけてくださいました。正直、社内の人間ではここまでやるのは難しいと思うレベルまで。
新人事制度の運用課題や不満は、各現場の事情に応じて多種多様でした。実際に研修を進める中でも、質問や疑問、要望や不満が様々な方向から、様々な内容に対して飛んできました。対して水谷さんは、各現場の事情も理解した上で、とはいえ現場の論理に流されること無く、ブレることなく厳しく対峙してくれました。「このままの評価のやり方を続けたら、僕だったら上司を馬鹿にします」とまで言っていた姿が本当に印象的です。
研修後の変化・効果は少しずつ現れています。まず評価会議でのやり取りが変わりました。「結局、評価を決めるのは上の人だから」ではなく、上司としての責任を持って評価に関わる。上位層もきちんと「なぜ」を伝える。それぞれが説明責任を果たそうとより一層取り組んでいます。
人事制度は使う人間がどう使うかが非常に重要です。まさに、自分たちでこの制度をどう活用していくのかを試行錯誤し始めることができていることに、今回のプロジェクトの大きな効果を感じています。
JAMさんとはまた違うテーマでもご一緒したいと思います。
- 会社名
- 株式会社ベルシステム24
- 設立
- 1982年9月20日
- 社員数
- 964名(社員・単体)26,250名(コミュニケーター)2017年2月末現在
- 業務内容
- CRMソリューションに関するアウトソーシングサービス/テクノロジーサービス/コンサルティングサービス
- 氏名
- 辰口健介
- 役職名
- 人材開発部 人事教育グループ グループマネージャー
- 業務内容
- 全社の人材育成及び教育研修に関する施策の立案実行
JAMによるサポート内容
コンサルティングプログラム
目標設定研修・評価フィードバック研修の企画開発〜実施プロジェクト(期間:12ヶ月間)
新人事制度の運用・定着強化に向け、評価者向けの研修プログラムの企画開発から実施までをトータルでサポート。
目標設定プログラム(1.5日)、評価フィードバックプログラム(1.0日)を、それぞれ総勢約180名が受講。
企画開発〜実施まで1年強のプロジェクト。