2020.07.21 エンタメ組織論

組織コンサルタントが語る! ドラマ「半沢直樹」はどれくらい”組織あるある”か?#1

ついに一昨日から「半沢直樹」が始まりました。もちろんエンターテインメントですから大きく脚色され、とても大袈裟に演じられていますが(顔芸含めこんな奴いるー??てっ感じで笑)、その一方で世の中の会社で起こりがちな「あるある」問題もたくさん詰まっていると感じました。

今回はその中でも特に普段の研修の質問でもいただきやすい「あるある」2点について語っていければと思います。
以下ネタばれ注意です!!!

 

あるある1:「飛び越え直訴」しちゃう部下


「自分を飛び越えて、その上と握っちゃう部下」という意味です。自分が上司、マネジメント側だったらすごくやりづらいですよね。

第一話で飛び越え直訴の主役となったのが東京セントラル証券諸田次長。直属の上司が半沢部長でその上の上司が岡社長です。一つ目の例は、電脳との契約形態について。通常契約で考える半沢と成功報酬で考える諸田(岡社長は成功報酬の意向の模様)は意見が対立します。半沢は通常契約で契約書を作成するのですが、社長室で岡社長に捺印を求めると、社長から成功報酬の契約書を出され「これでいく」と言われます。

いつのまに???と表情が曇る半沢の隣りに居た諸田がニヤリとしながら「念のため私が用意していました」と語ります。「やられた…」と半沢の表情が曇りましたが、これがまさに「飛び越え直訴」です。

電脳とのプロジェクトメンバー選定の場面でも同じことが起きていましたね。「社長から許可をもらっています」と言われると中間管理職は辛い。飛び越えた判断(=部下と自分より階層が上のマネジメントの間で決定がなされること)を覆すことは容易ではありません。

「ドラマの世界だから」と思うかもしれませんが、実はこれ結構あります。あるあるレベル「高」です。ただ意外と気づけないことが多いし、とても厄介な問題なんです。

では、どうするべきか?

取るべき行動は次のうちどちらかです。
相手のスタンス、相手との関係性によって取る行動が大きく変わります。

<パターンA> 相手と協働している/相手との関係性が良好の場合
部下に対して:「飛び越えて判断することはよくない。一度自分を通してくれ」と言う。
上司に対して:「この構図がやりにくい、どうにかならないか」と相談を持ちかける。

このパターンの場合は解決はBほど難しくありません。感情的にならず真摯にストレートに話し合えば解決に向かいます。

<パターンB> 相手と敵対している/相手との関係性が良くないの場合
部下に対して情報を与えない(そもそも上司にリークする情報がなければ、こんな状況にはならないため)。

「え、そんなことある?」と思う方いるかもしれませんが、これしか方法が思いつかないくらい厄介な話です。対策も刺激的なものになってしまいます。パターンBで問題を抱えている方は個別に相談ください、ってレベルです…

 

あるある2:「出向メンバー優遇問題」


出向(親会社採用)組とプロパー(子会社採用)組の軋轢です。これは第一話後半で親会社東京中央銀行の伊佐山部長が子会社東京セントラル証券社員の森山に「おい、プロパー!」と怒鳴りつける場面が一番分かりやすいかと思います。その他にも、電脳とのプロジェクトメンバー選定など本社からの出向組が優遇されている場面は数多くありましたね。

世の中一般でも、本社採用組の方が子会社採用組よりも優秀だというバイアスが働いているように思います。確かに採用基準が本社の方が高いというのはあるかもしれませんが、それは入社時のある選考基準で比較した結果にすぎないわけです。

本社採用組が必ず優秀なのであれば、全員が目覚ましい成果を出していなくてはその理屈を説明できません。(そうでない例もありますが)親会社でハイパフォーマンスを出せなかった人が子会社へと飛ばされる実態もあるわけですから、そこでの期待値が自動的に子会社採用社員よりも高いというのはおかしな話です。

これは残念ながらあるあるレベル「超高」です。
個人的には経営の7不思議に入るくらい合理的でないと思っています。

内集団ひいき(内集団バイアス)が入ってしまうと言うことなのかもしれませんが、ここはそうならないよう気をつけていきたいところです。

最近、リクルートキャリア社の社長に佐藤学さんが就任されました。佐藤さんは私がリクルートエージェント社に在籍した時の大先輩です。当時から人間性やリーダーシップの溢れた魅力的な方でした。リクルートキャリア社は親会社リクルートと子会社リクルートエージェントが合併した会社ですから、親会社メンバーの優遇が発生していればこの人事は実現しませんでしたね。その辺りはさすがリクルートと思います。

 

いかがでしたでしょうか?
実は組織コンサルタントの目線から語れる「あるある」は第1話だけでも、まだあります。

ただそんなに一気に喋っても…というのはあると思うので、追々また記述できたらと思っています。この記事はシリーズ化して、ドラマが1話分放送されるごとに言及できればと思っているので、楽しんでいただければと思います。

それでは、また来週お会いましょう!

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