ホームコラムサウンドプロデューサー 中田ヤスタカさん
2016.09.14 イケテル仕事観

サウンドプロデューサー 中田ヤスタカさん

リオ五輪の閉会式、Perfume、クラブミュージック、ニュース番組のテーマ曲、CMソング、映画のサウンドトラック、アパレルブランドの店頭曲など、さまざまなサウンドを世の中に送り出している中田ヤスタカ氏。彼自身のことは知らない方も彼の手がけた作品や曲は必ず耳にしたことがあるはず、というくらい各業界から引っ張りだこの中田氏。 DJとしても精力的に活動しながらサウンドプロデューサーとして近年、益々その活動の幅を広げています。そんな中田氏のサウンドはどのように生まれるのでしょうか。

彼がプロデュースに加わったことでアイドルのたまごからテクノミュージックグループとしてヒットしたPerfumeのメンバーによれば、その歌詞や曲の意味について中田氏と話をしたことはこれまでないといいます。彼女たち曰く「彼は察する曲作りをされている」とのこと。彼女たちは中田氏から提供される曲を通して「全て見られている」「いつももっと上を目指せと応援されている」と感じるそうで「自分たちが駆け出しの時代からワールドツアーを行うようになるまでの軌跡を全て知っている上で、今の私たちを察したような曲を書いてくださっている」といいます。中田氏は歌い手と同じ目線から今の彼女たちの立場や心境を推測し、時に彼女たちの今の気持ちを代弁し、時に未来へのメッセージを乗せながら曲づくりをされているのでしょう。そのサウンドによって届け手・聞き手にイメージやメッセージが伝わりイマジネーションが膨らんでいく、それが彼の創り出す音の魅力なのかもしれません。

人が何かを想像する時、その源泉となる情報には過去の情報と未来の情報があるといいます。そしてどちらの情報を使うかによって想像するイメージは異なってくるそうです。「車を想像してください」と言われて過去の情報を使う人は「過去見たことのある車」を想像し、未来の情報を考える人は「いまだかつて見たことのない未知の車」を想像するというわけです。何かを想像する時、過去の情報ばかりに頼っていては既存の当たり前のものしかイメージできずそこに新たな発展性やワクワクするような発見は生まれません。一方、未来に思いを馳せながら考えると過去や現実にとらわれず、前向きなプラス思考によって新鋭的な想像をすることが可能になるといいます。中田氏のサウンドは、未来のイメージを描き出す想像力によって紡ぎ出されているのかもしれません。

想像力は誰もが持っているもので、個人で想像を膨らませることは簡単です。ただそうして自分の描いたイメージを他の誰かに伝えていくことは、そう簡単ではありません。中田氏の場合はそのツールがサウンドであるわけですが、私たちはどんな手段を使えるでしょうか。仕事でいえば、ミーティングでポストイットに書き出す、朝礼で話をする、社内研修でモチベーショングラフを描く、企画会議でプレゼンテーションする、社員総会用の動画をつくる…などの機会がありそうです。そしてそういった場面で過去の情報にとらわれず未来を見て想像し伝えること。中田氏のサウンドとは手段は違えど、そうして自分の描いたイメージを相手に伝えていきたいものです。

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