失敗は成功のもとではない?!
失敗は成功のもと。
多くの人がそう信じ、仕事やプライベートで目標の達成に向けて取り組んだ経験があるのではないでしょうか?
しかし、実はこれが成り立つためにはある条件が必要だということがわかってきたのだとか。
ハーバード・ビジネススクールの最新の研究結果によると、私たちは失敗してしまった場合、その結果責任を自分自身で負うか、または周囲の状況のせいにするかを自分に問いかけて明らかにするのだそうです。
そして失敗の責任を自分で負える人は、そうでない人よりも失敗から学ぶ確率が高く、失敗の後はさらに努力するといいます。
しかし、失敗の責任が自分にあるのかはっきりしない場合は、失敗を自分に関連づけにくくなり、結果として失敗から学ぶ確率も低くなるのだとか。この傾向は結果に大きな責任を負う立場にある人にも同じことが当てはまるのだそうです。
例えば患者の治療に大きな責任を負う外科医。
でも実は自分の失敗から学ぶことは意外に少ないのだそうです。
一見外科医は手術の全責任を負う立場にあるように見えますが、実はその成否の要因はあいまいな部分が多いもの。例えば手術が失敗した場合、予期せぬ合併症や手術以外の治療ミスなどが原因となる場合もあるからです。
また、ここで重要なのは、たとえ失敗から学ぼうという姿勢があっても、責任の曖昧さによってそのよき意図が損なわれるおそれがあること。
部下や同僚の学習の質やスピードに疑問を持ったら、マネジャーは今の業務プロセスに責任の曖昧さをもたらす要素はないかを確認し、極力取り除くことが改善への第一歩になるかもしれません。
たとえば責任の範囲や報告体制などについて変えることが、メンバーの学習に大きな影響を与えることもあるかもしれないのです。