「お月見と潜在意識」
9月27日は今年の「中秋の名月」でしたね。今年は月が綺麗に見られた地域も多いようでお月見をされた方も多かったのではないでしょうか。「中秋の名月」は、旧暦8月15日の夜の月のことを指します。いわゆる「十五夜お月様」ですね。
ところで「お月見」と聞いてどんなものをイメージしますか。
大きな満月と頭を垂れるススキの穂、三方の上に積み上げられたお団子。
子どもであれば月にうさぎの絵も書き込んでくれそうです。
ただ実際にお団子を供えるケースは今の日本では稀で、中国や東南アジアでは供物や飾りも異なることから、場所によりそのイメージも大きく変わります。
ではこのイメージはどこから来たのか。
小さい頃の絵本や小学校での行事など、育った環境の中でよく目にしたり周囲に言われてきたことが、そのまま記憶の中に刻み込まれているのです。
これは日本人に刷り込まれた潜在意識のひとつと言えそうです。
人はいま感じ・考え・気づいている部分を意識(顕在意識)とすると、この意識の層は4%、残り96%は潜在意識だといわれます。
潜在意識の大部分は幼少期までに形成されるといわれ、幼少期に刻まれた感覚や思い込んだ考え方は、その後の思考や行動の強い要因になると言われています。そして興味深いのは、そのような潜在意識は現在の自分自身にストップをかけているかもしれない、ということです。
・パートから帰宅する母は家でもいつも忙しそうにしていた。
・父に連れられて行った社員旅行で、家とは違いやたら笑顔で腰の低い父がいた。
・小学校の発表などで成功して目立ったらいじめにあった。
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・毎日クタクタになるまで働いてこそ仕事、私いますごく仕事できてる!(忙しすぎるのは嫌、母を反面教師に自分はもっと効率的に仕事をしたいのに…)
・上司と部下の上下関係。本音と建前。社会ってこういうもんだよ。(環境や他者のせいにして周囲に迎合してしまう。自分の意見をもっと伝えたいのに…)
・できる限り目立ちたくない、良い事のはずなのに成功することに負い目がある。(リーダーとしてもっと実績を残し昇格したいのに、がむしゃらになれない。)
日々の仕事の中で、無意識に自分にストップをかけていることはありませんか?
もしかしたら潜在意識があなたを抑制しているのかもしれません。
普段の行動や考えの底にある感覚について、月を眺めながら掘り下げてみてはいかがでしょうか。