「いい会社を、いい世の中を」 経営コンサルタント 船井幸雄氏
先週、惜しまれながらこの世を去った『経営指導の神様』、船井幸雄さん。
40年以上経営コンサルタントとして上場企業から中小企業まで幅広く経営アドバイスをし、その企業の業績を伸ばしてこられました。
また、1988年は経営コンサルティング会社として世界で初めてとなる株式上場も果たしています。
そんな船井氏が、経営コンサルタント業と経営者業のかたわらで、空いた時間のすべてといっていいほどの時間を使って取り組んできたことが『世の中の構造』や『人間の正しいあり方』を知るための研究。
それらをよく知らないと顧問先に対して正しいアドバイスができないと感じたことが、きっかけだそうです。
そして彼が今後のビジョンとして提唱していたのが「『百匹目の猿現象』を起こそう」というもの。
これは、「『いい世の中をつくりたい』という思いを共有する仲間が集まれば、社会や世界をもっと良い方向へ変えていくことができる」との思いから端を発したものだそうです。
『百匹目の猿現象』とは、特定の行動をする動物の数が臨界値を超えるとその行動は群れ全体に広まるだけでなく、自然障壁を飛び越しほかの場所でも一気に広まる。
つまり、この世の中には時空を超えて共鳴をもたらす力がある、という仮説で、すでに多くの科学者が立証しています。
船井氏は、今が人類の未来にとっての正念場であると考えていたそうで、この大切な時期を皆で乗り切り、これからの世の中を良いものにするために、少しでも多くの人たちが、「いい世の中にしたい」という思いを持つことがまず必要だと訴えていたそうです。
自社、顧客、そして世の中の、より明るい未来のために全てを賭した生涯に、心からの敬意を表します。