2014.06.02 イケテル仕事観
お客様がいるから仕事は輝く
コピーライター 糸井重里氏
日本を代表するコピーライターである糸井さん。
そんな糸井さんが、東日本大震災を機に見出した仕事の原点があるといいます。
東日本大震災の後、糸井さんは宮城県気仙沼市を中心に積極的に被災地へ出向き、支援を続けています。
その中でみる実情は、残念ながら日々変わっているとは言い難く、変わっていないところのやはり多いといいます。
しかし、そんな一見何もできないような状態でも、一人ひとりがまずは何ができるのかを探し、行動に移す姿が糸井さんにきっかけを与えます。
例えば、みそ、しょうゆを作る人が蔵から唯一残ったステンレスの釜を見つけ、まずはタレから作り始めた。
また、魚の水産加工をして販売していた人が、最初にできるのは佃煮かな、というように一つずつできそうなことを手探りしているそうです。
売上も何も考えず、できそうなら動き出してスタートエンジンをかけている。
何もかも失ったけれど、タレが欲しい、佃煮が欲しいと言ってくれるお客さんと、それを作る自分だけは失っていなかったのです。
お客様がいなかったら何も始まらない。
何もかも失ってもお客様がいてくれるなら大丈夫だと思える喜び。
ここにこそ仕事の原点があると感じた糸井さんの心はワサワサとしてきた、と彼は表現しています。
今の自分はお客様に喜んでもらえることを思い切りやれているか。
それによって喜びや嬉しさを感じることができているか。
自分の仕事は輝いているか。
そんなことを自問自答してみたいものです。