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2014.06.13 エンタメ心理学

バイアスを楽しむ1ヶ月

いよいよサッカーワールドカップが開幕しましたね!

4年に一度の戦いに寝不足の日々がスタート、という方も多いかもしれません。

W杯というイベントがこれだけ注目を集めるのには単にサッカーの勝負がおもしろいから、というだけではない心理学的理由があると思います。

 

その理由とは、W杯が「内集団バイアス」を引き起こしやすい状況をつくるから。

 

「内集団バイアス」とは、自分が所属している集団に所属するメンバーは外部の集団のメンバーに比べ実際には優劣の差がないにもかかわらず、人格や能力が優れていると評価してしまうバイアスのこと。

 

W杯において他国という明らかな対抗的グループを意識することで、無意識的に日本人という集団を高く評価する。そしてそれによって日本人としての結束が一段と高まるのです。

さらに日本人としての結束が高まれば、日本全体に心理的安心感や昂揚感、多幸感が広がります。

 

また、「内集団バイアス」はは原因帰属にも現れます。

望ましい行動は内的原因に帰属されやすく、望ましくない行動は外的原因に帰属されやすい。

 

つまり、例えば日本人選手のよいプレーが出れば、「やっぱり日本人だからだよな~」となり、日本人選手がよいプレーをできなかった場合には、「他国の選手が悪い」となる、ということ。

とてもバイアスのかかった判断ですよね。心理学の世界ではこれを「究極的帰属エラー」と呼んでいます。

 

このように、W杯の盛り上がりの裏には実はいろいろなバイアスが隠れているのかもしれません。

でもそんなことは気にせず、むしろバイアスを楽しみながら1ヶ月選手たちの熱い戦いに酔いしれたいものです!

 

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