ホームコラム一族経営を捨てるのは失敗?!
2014.06.25 ツカエル組織論

一族経営を捨てるのは失敗?!

サントリーHDの次期社長にローソン会長の新浪氏が就任することが発表されました。
サントリーHDは1899年に鳥井信治郎氏が前身の「鳥井商店」を創業後、4代、115年に渡って一族経営を継承してきました。その長さを見れば、今回の人事がどれだけインパクトのあることかが想像できますよね。
一般的になんとなくネガティブな印象のある一族経営ですが、その実態はどうなのでしょうか?

まず、一族経営の企業はどれくらいあるのでしょう?
一族経営に明確な定義はないのですが、創業者の一族が会社を所有し、経営において実質的な支配権を行使している企業のことを指すとすると、日本においてはなんと全体の約95%が一族経営!(アメリカでも全企業の90%を占めます!)

そしてさらに一族経営をしている企業は生存年数が長く、かつどの国においても利益率が高い!という研究結果が出ているとのこと。

その理由の一つは単純ですが長期的視点がもてるということ。
経営陣が短期的に株主の意向によって変えられてしまう世界よりも、同族である人間が経営に関わるということからすぐに解任されることもないという安定感が生まれ、長期的な視点で物事を考えられます。また、事業継承そのものが非常に重視されることも多いでしょう。

そして2つ目は、理念が浸透しやすいという点。
永続性を求める組織だからこそ、一発当てて事業を売却して終了というあり方は望みません。そう考えると、長期的な指針となる理念の重要度が増すことになりますよね。

これらの研究が示すように、実は一族経営にはポジティブな側面もたくさんあります。
今回のサントリーHDの決定によって、100年以上にわたって継続されてきた一族経営組織の文化がどんな変化を遂げるのか、今後に注目ですね!

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